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「著者と編集者の心理戦」
出版企画の稲川です。編集を担当しています。

編集作業で一番大変なことは、今も昔も原稿を締め切りまでに入手することです。良い著者は、もちろん締め切りを守り、希望通りの内容を書いてくれる方ですが、良くない著者の最たるケースは、やはり締め切りを守らないことです。熟考を重ねて遅れているならまだしも、こちらからの連絡でようやく書き始めるというパターンも多く見られます。
たしかに著者への催促は気を使う仕事です。ただ急かしても良い結果を生みません。ですから私は、まず締め切りの2週間前に一度進捗伺いの連絡を入れて、事前に予防線を張っておきます。著者によっては、やっぱり失念されていて「これからがんばる」と暖かい(!)お言葉をいただく場合もあります。

それでも締切日が来て、何の音沙汰もない場合、まずは電話を入れます。最近は通信手段が多様化し、メール、FAXでの連絡も行われますが、以前著者の皆さんとの雑談で、どの手段で催促されるのが「嫌か」という話題になった時「電話>FAX>メールの順」という回答がもっぱらで、なんといっても一番嫌がられる電話で著者を捕まえ、脱稿日の言質をとり、ともかく執筆を待つというわけです。

実際こちらもかなりさばを読んで締め切りを設定しているのですが、著者の方もそこは心得たもの、編集者との間で激しい心理戦が展開されるのです。そして最悪の場合、原稿を入手するまでひたすらこのやりとりが繰り返されることになるというわけです。

稀にそれでも原稿がいただけない場合「これから伺います」と電話します。それも「上司(編集長クラス)とともに訪問します」とプレッシャーをかけると、やっと原稿が入ります。(それなら、最初からそうすれば、という気もしますが、そこはそれ、人情の機微というやつですか…)

編集という仕事は一見華やかそうに見えますが、こんな風に、日々の気遣い、全体の段取りや運びという地道な作業の連続なのです。
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