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勉強しない人は、当社の後継にはなれない

サラリーマンのころ、取引先との会食の席で「出版社に勤めている方はよく字を知っているでしょう?」と言われて、恥ずかしい思いをした。“渾身の力”という話が出てきて、どんな字だったかな? と聞かれて自分でもあやふやなのに「懇親会」の懇に身でしょう、と答えてしまった。恥ずかしくて、翌日お詫びのハガキを書いたのだが、しばらくその担当者に会うのを避けたほど身にしみた。

ついこの間も6名ほどで話していて「あの、有名な香港のホテル・・・、あの半島という名の・・・何でしたっけ」と私に顔を向けてきた。「半島? 朝鮮半島の? えーっと・・・ペニンシュラですか?」「そうそう」この時はたまたま知っていたけれど、出版社の人だったら知っているだろう、とあたり前のように尋ねてくる。

私たちは情報や資料を編んで原稿や本にする。それは一般の方からすると「知」を編むということに他ならない。それに恥ずかしくない勉強をし、仕事をしなければならない。 

しかし、あらゆることの知識を常に入れるというわけにはいかない。そこで必要なのは、重要度の高い知識は怠らず、継続するということだろう。私たちにとって、重要度の高い知識とは何か。社史をつくるヘリテージの分野も出版企画部門にしても、ビジネス、経営関係の情報を扱っている。そうすると、日経新聞に目を通すのはまずは第一の日常行動として求められる。

日々、流れる情報は日経新聞で定点観測ができる。それ以外にも仕入れる情報源はあり、そこは各自の工夫があってよい。それでも日経新聞に目を通しておくことは、まぬかれるものではない、ということを肝に銘じておきたい。

次に専門家として、専門知識を入れることだ。これは社史部門も、出版企画では異なる。また、現代は変化が激しいので、間断なく学び続けないと、すぐに情報は古くなる。社員は毎月の読書研修を活用していただいて、自分に足らないと思われる分野を強化してほしい。

いま繊維業界をはじめとして、日本のいろんな業界が中国の追い上げに苦しんでいる。手や機械を動かすところから利益を得ようとすると、今後はさらに苦しくなるばかりだ。一方で、自動車業界は環境対応や高燃費の付加価値が評価されて売上を伸ばしている。利益はいつも他社との企画や技術の格差が源泉になっているのだ。

私たち出版業界も同様で、智恵が無くなったら、手を動かして利益を出すしかなくなる。すると、利益の源泉は低賃金長時間労働の方向に行くしかない。それは私たちの首を真綿で締め付けることになるのは、おわかりだろう。私たちの生活品質を向上し、維持してゆくには粗利益を上げる必要があり、その源泉は私たちの智恵にあるのだ。

当社の社員は、毎日、懸命に仕事をしていただいている。企画営業は顧客との新しい接点を求めて開拓する。編集は創意工夫をこらして、少しでも顧客満足の高い商品を提供しようとしている。それは日々、市場と顧客との戦いである。しかし、もっとも効果があるのは顧客から尊敬されることではあるまいか。「あの会社はスゴイ」「あそこの社員はよく勉強している」と顧客が思えば、顧客は他社に逃げなくなるし、完了後も紹介や推薦をしていただける。

出版社は、機械設備をおいても、それでよい企画ができるとはならない。一番の設備で、財産は人そのものであり、その人達の品質にかかっている。このことを忘れずに自分に克って勉強を続ける人こそ、我が社の次代を拓く人材になりうる。
                                  浅田厚志
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