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出版はベンチャーキャピタルと同じ
 単行本の出版は、企画した人、企画そのもの、原稿を書く作家、編集する人、そして販売促進する人と、PRする人に分かれて、それぞれが連携して業務を進めてゆきます。では、版元である出版社は何をするのでしょう? それは、出資をすると言って過言ではないと思います。その企画と、それらを出版する人たちに、必要なお金を出す。それが出版社の役割であって、いわば金融的にサポートすることが大きいのです。
 たとえば、企画をした人が、この企画をするのには何人が何ヶ月かかり、仕入れ原価としてはこれぐらいの費用がかかる、という試算をします。その費用を出版元がもつ、という機能ですね。これは古くは、浮世絵師・東洲斎写楽が書いた錦絵を、蔦屋重三郎が版元として出版をしましたが、わずか10ヶ月で140点を書いて姿を消しました。写楽はおそらくまとまった原稿料を蔦屋からもらったのでしょう。出版は、江戸の昔からこういう性格のビジネスなのです。
 近年では、日本で英治出版という会社が、出版企画を提示し、「出版ファンド」というお金を一般投資から募って出版する仕組みを作って話題になりました。いま29点がその仕組みで出版されたようです。
 アメリカの出版業界では、著者と企画はリテラリーエージェンシーが原稿とともに、連れてきます。書籍はブックパッケージャーという編集プロダクションが作ります。それをPR会社が各マスコミ向けにパブリシティをかけ、販売はホールセラー(卸会社)と、セールスレップ(販売代理店)が、各々の得意とする流通ルートに本を流して販売します。そうすると、出版社は何をしているか、というと、お金を出しているだけ。ときには、「こういう企画」と、企画の方向性を示して、エージェントに企画を募集することもありますが、まれな話で、とにかくひっきりなしに企画の売り込みがあるのが、米国出版界です。
 より鮮明に投資ビジネス化している出版活動ですが、その点では、まだ日本は立ち後れていると言えるでしょう。実際は、まだまだ編集者の実権が強い、という意味では、いわゆる良心的なビジネススタイルを守っているといえなくもありません。
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