スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
出版社と編集プロダクション
 「出版業界に就職したい」という学生や転職者によく相談されることがあります。しかし、みなさん自分が出版社に入りたいのか、編集プロダクション(以下、編プロ)に入りたいのか、明確にされていない人がほとんどです。しかもそこそこの学歴をお持ちの方でも「編プロでもいいんで!」みたいなことをおっしゃいます。
 まずここで整理をしたいと思います。出版社というのは、本を発行・発売するところですので、企画を考えたり、著者と交渉したり、予算を管理したりするプロデューサー的なお仕事になります。一方、編プロは、出版社からおりてきたものを制作したり、原稿を書いたりするところなので、ディレクター的なお仕事になります。
 ですので、「私は企画をやりたい!」というのなら出版社、「僕は取材をしたり、原稿を書いたり、現場の仕事をしたい!」となると編プロになります。この点をしっかり定めてから自分の進む方向を考えるべきだと思います。
 それと、出版社はポジション的に上の立場になりますので、編プロの仕事を眺められます。しかし、編プロは、すりあわせをしながらあたえられた仕事をするわけですから、出版社の編集者の動きや仕事内容がポジション的に見えにくいです。
 そういったこともあるので、まず出版社を目指すべきです。その仕事を通じて、いやでも編プロの方と仕事をする機会があるので、編プロの方から情報収集をして、それからでも遅くないと思います。
 ちなみに、私は今出版社に勤めていますが、前職は編プロです。ですのでこのコメントは、実際の体験に基づいたお話です。(ZUKA)
スポンサーサイト
出版はベンチャーキャピタルと同じ
 単行本の出版は、企画した人、企画そのもの、原稿を書く作家、編集する人、そして販売促進する人と、PRする人に分かれて、それぞれが連携して業務を進めてゆきます。では、版元である出版社は何をするのでしょう? それは、出資をすると言って過言ではないと思います。その企画と、それらを出版する人たちに、必要なお金を出す。それが出版社の役割であって、いわば金融的にサポートすることが大きいのです。
 たとえば、企画をした人が、この企画をするのには何人が何ヶ月かかり、仕入れ原価としてはこれぐらいの費用がかかる、という試算をします。その費用を出版元がもつ、という機能ですね。これは古くは、浮世絵師・東洲斎写楽が書いた錦絵を、蔦屋重三郎が版元として出版をしましたが、わずか10ヶ月で140点を書いて姿を消しました。写楽はおそらくまとまった原稿料を蔦屋からもらったのでしょう。出版は、江戸の昔からこういう性格のビジネスなのです。
 近年では、日本で英治出版という会社が、出版企画を提示し、「出版ファンド」というお金を一般投資から募って出版する仕組みを作って話題になりました。いま29点がその仕組みで出版されたようです。
 アメリカの出版業界では、著者と企画はリテラリーエージェンシーが原稿とともに、連れてきます。書籍はブックパッケージャーという編集プロダクションが作ります。それをPR会社が各マスコミ向けにパブリシティをかけ、販売はホールセラー(卸会社)と、セールスレップ(販売代理店)が、各々の得意とする流通ルートに本を流して販売します。そうすると、出版社は何をしているか、というと、お金を出しているだけ。ときには、「こういう企画」と、企画の方向性を示して、エージェントに企画を募集することもありますが、まれな話で、とにかくひっきりなしに企画の売り込みがあるのが、米国出版界です。
 より鮮明に投資ビジネス化している出版活動ですが、その点では、まだ日本は立ち後れていると言えるでしょう。実際は、まだまだ編集者の実権が強い、という意味では、いわゆる良心的なビジネススタイルを守っているといえなくもありません。
本についての豆知識「スリップ」
出版業界用語の中に「スリップ」というものがあります。皆さんが書店さんで見る書籍の中に、二つ折りの紙が挟まっているのを見たことがあるはずです。ちょっとした立ち読みの際、邪魔になってはずしたり動かしたりした経験はありませんか。
この「スリップ」と称するもの実は重要な目的をもっています。基本的に書店さんは、書籍が売れた場合このスリップという紙を抜いてお客様に書籍をお渡しします。このスリップをよく見ると2つに折れており、折り目のところの真中に切り込みが入っています。耳といわれる半円の切り込みが本に挟まっていても顔を出す仕組みです。引っ張り出すのにつまみやすいという目的があります。そして、折ってある紙の片側には「売上げカード」、もう片側には補充用注文書になっているのです。書店さんは引き抜いたスリップの折れ目で切り離し注文書の方の「スリップ」を出版社に送る注文ということになるのです。またそのままFAXで出版社に送ったり、「取次」という問屋さんにそのスリップを渡して本の補充注文に使っている場合があるのです。
注文カードの片割れで残った「売上カード」は出版社によって書店さんへの報奨がついている場合があります。また、書店さんが出版社に返品をする際に大変重要な役目を担っております。このなんでもない紙が返品をする際の通行手形の役割を担っております。けして邪魔だと思っても捨てないで下さい。書店さんにとって大切な役目をもつものなのです。
本屋さんで書籍を選ぶ際、書籍の間からこの「スリップ」が万が一落としたときは、速やかに書籍にはさみ直してください。これがよい読書家の暗黙のルールです。ぜひ覚えて置いてください。(克)
取材をうまくやるための小ワザ!
 私はこれまで飲食店や物販店、イベントなど、様々な取材を重ねてきましたが、なかには、芸能人や著名人、スポーツ選手のインタビューもいくつか経験してきました。
 現在、弊社が編集をしている月刊『リリーブ』というビジネス雑誌では、「著者が語る話題の本」というコーナーを毎回執筆しています。
 記事内容は、今話題になっている本の著者に、この本を書いたきっかけや、この本を通して伝えたかったことなど、いろんな話を伺っています。
 しかし、なかにはお話が不得意な方、逆に話し好きで、すぐに横道にそれる方もいます。インタビュー経験がある方でしたら、その空気が想像できるかと思いますが、パニックに陥ること間違いなしです。

 そんな時、どうしたらいいのか?
 私はその空気を打ち破るために、軌道修正することをまず考えます。
 お話が不得意な方なら、事前に趣味や好きなことをチェックしておいて、その話題をふって、聞き手と話し手の距離を短くする努力をします。そしてリラックスしてきたら本題に戻します。リラックスしてきたか、どうかという判断は、顔の表情(笑顔)やしぐさで分かります。

 お話が横道にそれる方は、どこかで話をストップさせないといけません。喫茶店なら目の前のお茶をすすめたり、メニューを見せたり……、会議室や仕事場でしたら、自分が持っている自慢の小物を見せたりして、話題を変えて、興奮している気持ちを静めるようにします。もちろん時間制限があるので、こまめに時計を気にしながら、時間配分を考えないといけませんが……。

 取材というのは、限られた時間のなかで、相手から記事になる話を聞きだすという作業です。
 上手、下手は経験!
 私も悪戦苦闘しながら、現在勉強している最中です。(ZUKA)
ケータイ小説は小説ではなく、新ジャンルだ!
 日販が、2007年上半期のベストセラーを発表。単行本フィクション部門でケータイ小説の書き手が5人もベスト10入りした。

 1位が『赤い糸(上・下)』メイ著(ゴマブックス)、2位『もしもキミが』凛著(ゴマブックス)、4位『今でもキミを』凛著(ゴマブックス)※「もしもキミが」の続編、5位『純愛』稲森遥香著(スターツ出版)、9位『クリアネス』十和著(スターツ出版)、10位『翼の折れた天使たち 星』Yoshi(双葉社)

 ケータイ小説の火付け役は10位入りのYoshiが書いた『Deep Love』だった。この時は本屋で立ち読みし、ビデオも借りてみたが、ようわからんという印象しかなかった。この当時、こんなのは一時的ブームであろうと思っていたが、ここに来て売れる本の中にこぞって踊りでている。
 
 しかし、このケータイ小説を買った人は、「本を読まない中高生が9割」らしい(ゴマブックスの佐藤真由美氏)。同じようにスターツ出版の山下勝也氏「本を1冊も読み通した経験がない人が買う」と言っている。ということは、配信されるケータイ小説をケータイで読んでいて、記念に本を買うという人たちではなかろうか。アマゾンでケータイ本を調べたら、「この人たちはこんな本買ってます」と出るがすべてケータイ本だった。恐らく、ケータイ小説をケータイで読む→ケータイ小説の本を買う→他のケータイ小説も買ってみる→ケータイ小説以外の同世代の作家の小説にも興味をもって買う。という流れまでいくのか? それとも、ケータイ小説どまりで終わるのか?

 少し不安になったことが一つ。中高生たちは、ケータイ小説を本屋で買うのだろうか? それともやはりケータイで買うのだろうか? できれば、本屋さんに行って、ケータイ小説以外の本も手にとってもらいたいものだ。

 このケータイ小説を生み出しているモバイルサイトが『魔法のiらんど』。今このサイトでは、100万タイトルのケータイ小説が蠢いている。まぁ、量が質を凌駕するなら、ベストセラーにこのケータイ小説が躍り出てきたのもわかる。

 いやいや、そんなアホな!! 芥川龍之介の小説を読んで、阿部首相ではないが、ひしひしと美しい日本語を感じる私としては、このケータイ小説はやはり小説とは呼べない違うジャンルのものであるといいたい。(雅)

 

テーマ:文学・小説 - ジャンル:小説・文学

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。